大分市の美術館で近代パリの文化を紹介する特別展を開催

20世紀初頭にかけて近代化が進んだフランス・パリの華やかな文化を紹介する特別展が大分市の美術館で開かれています。

19世紀の終わりから20世紀初頭にかけてのパリは、万博が開催されるなど近代化が進み、この時代は「ベル・エポック」、日本語で「美しき時代」などと呼ばれています。

大分市美術館で開かれている特別展には、この華やかな時代にパリで活躍した芸術家たちが制作したポスターや石版画、それに絵画など325点が展示されています。

このうち、世界的に有名なキャバレー「ムーラン・ルージュ」の広告用ポスターを手がけたことで知られるロートレックの石版画、「ディヴァン・ジャポネ」は、飲食店の開店を案内する商業用のポスターで、浮世絵の影響を受けた平面的で大胆な構図や洗練された色使いが当時のパリの人びとの注目を集めました。

また、ロートレックと同時代に活躍したミュシャの石版画の作品、「サロメ」には享楽的な表情で踊る若い女性が描かれていて、ミュシャ特有の曲線をいかした繊細な画風が見られます。

大分市美術館の野田菜生子学芸員は、「この時代の作品が大分市にこんなにたくさん集まることはおそらくなかったと思う。作品はすべて撮影可能なのでぜひ多くの人に楽しんでほしい」と話していました。

この特別展は、来月9日まで、大分市美術館で開かれています。