県北部の観光振興を話し合う会議 観光を学ぶ学生が課題を指摘

大分県北部の観光振興をどう進めていくかを話し合う協議会が23日に大分市で開かれ、県内の大学生などが観光振興策について発表しました。

この協議会は、宇佐・国東地域の観光振興に向けた戦略を立てていこうと、自治体や観光団体、それに金融機関などが参加しているものです。

23日の会議では、観光について学んでいる県内の大学生が、県北部の名所を観光資源にしていくための課題などについて研究してきた内容を発表しました。

このうち、別府大学の学生は、かつての荘園の一部で、国の重要文化的景観に選ばれている豊後高田市の「田染荘」を取り上げました。

この中で、大学生は、田染荘は1000年以上続く農村の景観や豊富な文化財といった魅力があるにもかかわらず、公共交通機関がないため車でしか行けないことや、ほかの観光地に比べ認知度が低いことなどが課題だと指摘しました。

その上で、定期バスの運行や、パンフレットの多言語化などの対策が必要だと述べました。

発表した別府大学3年の青柳暖生地さんは「学生の目線は行政や企業とはまた少し違うと思うので、観光戦略に採り入れてもらえればうれしい」と話していました。

協議会では、今回の発表内容を関係する自治体や企業と共有し、観光振興につなげたいとしています。