名人戦 “勝負めし” 別府市の飲食店から提供

将棋のタイトル戦で、勝敗の行方とともにファンの注目を集めるのが、棋士たちが対局中に食べる食事やおやつ、いわゆる「勝負めし」です。
今回の名人戦でも、別府市の飲食店から公募でメニューが選ばれ、棋士に食事を提供した店にはさっそくファンが訪れていました。

19日の昼食で、藤井聡太八冠は、別府のソウルフードとも呼ばれる「別府冷麺」を、挑戦者の豊島将之九段は、別府湾でとれたハモやブランド地鶏など地元の食材を卵でとじたどんぶりをそれぞれ注文しました。

このうち、藤井八冠が注文した「別府冷麺」は、そば粉が練り込まれた麺や牛肉を使用したチャーシュー、それにキャベツを使用したキムチがのせられているのが特徴です。

冷麺を提供した別府市の飲食店では、大盤解説会の会場で藤井八冠の注文したメニューを知ったファンが、同じ食事を楽しもうと次々に訪れていました。

東京から訪れた女性は「藤井さんが冷麺を注文したと聞いて、急いで店に来ました。名人と同じものを食べられるのがいちばんうれしいです」と話していました。

冷麺を提供した「六盛」の関屋太介代表は「電話で注文を受けたときは正直びっくりしました。別府冷麺は盛岡冷麺に比べると知名度が低いので、今回の名人戦を機会に有名になってくれたらうれしいです」と話していました。