妻と息子を殺害 大分市の67歳の被告に無期懲役を求刑

去年、大分市の住宅で妻と息子を殺害したとして、殺人の罪に問われている67歳の被告の裁判員裁判で検察は「極めて身勝手な動機による犯行である」などとして、無期懲役を求刑しました。

大分市羽田の無職、首藤伸哉被告(67)は、去年8月、自宅で当時38歳の妻と養子で当時9歳の男の子をナイフで刺して殺害したとして殺人の罪に問われています。

23日、大分地方裁判所で開かれた裁判員裁判で、検察は「極めて身勝手な動機により、周到に準備された計画的で強固な殺意に基づく危険性の高い犯行である。遺族も厳罰を希望し、被告人を許していない」などとして、無期懲役を求刑しました。

これに対し弁護側は、「危険かつ悪質な犯行であることに疑う余地はないが、周到に準備し計画していたと言い切ることはできない。犯行について認めていて、事件の重大さと向き合い後悔を深めている」などとして有期の懲役刑を求めました。

最後に被告は妻が妊娠していたことにふれ、「自分の身勝手なことで、一方的に妻と子どもと赤ちゃんを殺しました。本当に申し訳なく思っています。本当にすみません。私が悪いんです」と述べました。

裁判は23日ですべての審理が終わり、判決は今月26日に言い渡されます。