水素が燃料のトラック 県内で初めて試験的に導入 お披露目

脱炭素化に向けて、水素を燃料とするトラックが県内で初めて試験的に導入され、11日、車両のお披露目式が行われました。

このトラックは県や企業などでつくる団体が自動車メーカーから借り受けたものです。

11日は大分市の運送会社で車両のお披露目式が行われ、初めに大分県の佐藤知事が「地熱や水素などをもとにした再生可能エネルギーの活用は脱炭素化社会の構築に向けて重要だ。県も取り組みを進めたい」とあいさつしました。

このあと、助手席に佐藤知事を乗せて試験走行が行われました。

トラックは水素と酸素を反応させて電気を生み出し、モーターを動かす仕組みで、1回の水素の充填(じゅうてん)で260キロの距離を走り続けることができます。

二酸化炭素を排出しないほか、ディーゼル車と比べて騒音も小さく、佐藤知事は「走りは力強いがすーっと静かに進むので乗用車に乗っているようだった。音も含めて環境に優しい」と感想を話していました。

県と会社によりますと、水素を燃料とするトラックが県内で導入されるのは初めてだということです。

トラックはことし6月にかけて試験的に導入され、大分市や別府市、杵築市などで実際に食品の配送に活用し、実用化した場合のメリットや課題を検証するということです。

運送会社の田中辰典社長は「ふだん二酸化炭素を多く排出している運送会社が取り組むからこそ、意義がある取り組みだと思っている。これをきっかけに水素の活用が進んでほしい」と話していました。