大分舞鶴高校 生徒へ配備の端末で他人の成績閲覧 設定ミス

大分市の大分舞鶴高校で、生徒に配備されたタブレット端末を通じて、他人のテストの成績が閲覧できる状態になっていたことが県教育委員会への取材でわかりました。
システムを利用するための管理コードの設定ミスが原因で、県教育委員会はこのシステムを使うすべての県立学校に対し再発防止策を示した通知を出しました。

県教育委員会によりますと今月5日、大分舞鶴高校の生徒が、過去に受けたテストの成績をタブレット端末上で確認しようとしたところ、この春卒業した上級生1人の記録が表示されたということです。

ほかの複数の生徒からも同じような連絡があったということです。

大分舞鶴高校では去年12月から生徒みずからタブレット端末を通じてテストの成績などを確認できる仕組みを試験的に導入していて、利用する際に使う管理コードを、クラスや出席番号をもとに生徒1人1人に割り振っていました。

ところが、この春、学年が上がった生徒に、上級生が使っていた管理コードをそのまま割り振ったため、閲覧できる状態になっていたということです。

県教育委員会ではこうしたトラブルが起きないよう今月1日に設定方法のマニュアルを通知していましたが、学校側がこれを守っていなかったということです。

この仕組みは今年度からすべての県立の中学校と高校に導入されていて、県教育委員会は8日各学校に対し、管理コードに入学年度を入れるなどして重複が起きないようにするよう通知したということです。

大分舞鶴高校は成績が見られる状態になっていた卒業生や在校生に謝罪したということで、甲斐裕昭副校長は「関係するみなさまにご心配とご迷惑をおかけして申し訳ない。マニュアルに沿った運用を徹底して、再発防止に努めたい」と話していました。