日田林工高校の支援で木材加工業者の組合が奨学金制度

林業の担い手不足が課題となる中、県内で唯一、林業の学科を設けている日田市の日田林工高校の入学者を増やそうと地元の木材加工業者の組合が給付型の奨学金制度を設けるなど、独自の支援を行うことになりました。

最新の国勢調査によりますと、県内で林業に従事している人は2020年時点で1683人と10年前に比べておよそ1割減っています。

こうした中、日田市の木材加工業者の組合は、担い手不足を解消しようと、県内で唯一、林業の学科を設けている日田林工高校に独自の支援を行うことになりました。

組合によりますと、支援はこの春以降に入学した生徒が対象で、まずは実習で使う作業服や安全靴などの購入費、およそ1万8000円を支給します。

そして、2年生になってからは、林業への意欲の高い生徒などに対し、毎月1万円の給付型の奨学金制度も設ける予定です。

県外の就職や林業系の大学進学など、卒業生の進路の選択肢が確保できるように、奨学金を受けるための条件はないということです。

日田木材協同組合の瀬戸亨一郎理事長は「林業は防災や脱炭素社会の実現にも大事な役割を果たしている。多くの若い人に興味を持ってもらえるきっかけになればうれしい」と話していました。