大型弾薬庫建設めぐり市民団体が住民説明会の開催申し入れ

大分市にある陸上自衛隊の敷地内で建設が進む大型の弾薬庫をめぐり、建設に反対する市民団体が、地元への説明が不十分だとして大分市に対し、住民説明会の開催を九州防衛局に求めるよう申し入れを行いました。

防衛省は大分市鴛野の陸上自衛隊大分分屯地の敷地内に「反撃能力」として使われる射程の長いミサイルも保管できる大型の弾薬庫を2棟新設する計画で、去年11月から工事が始まっています。

2日は弾薬庫の建設に反対している「大分敷戸ミサイル弾薬庫問題を考える市民の会」のメンバー6人が大分市役所を訪れ、足立和之総務課長に申し入れの文書を手渡しました。

このなかでは去年11月に開かれた住民説明会で、九州防衛局の担当者は住民の不安や疑問に納得のいく回答をせず、そのまま一方的に工事が開始されたとしています。

さらに、去年12月には新たに7棟の弾薬庫を分屯地に整備する方針が突如示されたとして、大分市に対し、住民説明会の開催を九州防衛局に働きかけるよう求めています。

これに対し、足立課長は「特にコメントはありません」と述べるにとどめ、市民団体から「趣旨は理解したか」と問われると、「皆さまの気持ちは理解しました」と答えました。

申し入れを行った市民団体の共同代表で大分大学の神戸輝夫名誉教授は「何とかして建設を撤回させたいというのが私たちの気持ちだ。大分県も大分市も防衛問題は国の所管だということを盾にして積極的に関与しないが、地域の住民の安全を守るためもっと努力してほしい」と話していました。