大分 樹齢100年を超えるクロマツの木 伐採

大分市中心部に植えられていた樹齢100年を超える松の木が18日夜、伐採されました。
長年親しまれた木がなくなったことについて、街の人からは「立派な木だったのでなくなるのはさみしい」などの声が聞かれました。

伐採されたのは、大分市高砂町の国道197号沿いに植えられていたクロマツの木です。

1922年、当時の日本赤十字社総裁だった閑院宮載仁親王が、大分県支部の敷地だったこの場所に植樹したと伝えられ、樹齢100年を超えていました。

しかし、害虫のマツクイムシによって枯れてしまい、倒木などのおそれがあったことから、伐採されることになりました。

18日夜は、およそ3時間かけて伐採作業が行われ、植えられていた場所には直径1メートルほどの切り株だけが残されていました。

近くに住む76歳の男性は「数十年間見慣れていた木なので、さみしく感じます。同じ所からまた芽が出てくれればうれしいけれど、そうもいかないのだと思います」と残念そうに話していました。

子ども2人と通りかかった44歳の女性は「伐採されるとニュースで知って『なくなっちゃうんだね』と子どもと話していました。立派な木で子どもも気に入っていたので、さみしいです」と話していました。

県の大分土木事務所などによりますと、周辺の木にも害虫による被害が広がるおそれがあることから、切り株についても今後、取り除くことを検討しているということです。