「空飛ぶクルマ」実用化に向け 実証用の機体使い飛行実験

次世代の乗り物として注目を集める「空飛ぶクルマ」の実用化に向け、大分県と連携して開発に取り組んでいるベンチャー企業が、豊後大野市で実証用の機体を使って飛行実験を行いました。

「空飛ぶクルマ」は垂直に離着陸し、電動で空を移動するのが特徴で、次世代の身近な乗り物として実用化を目指す動きが国内外で活発になっています。

3月1日は東京・小金井市のベンチャー企業が、豊後大野市の県央飛行場で実証用の大型ドローンを使って飛行実験を行いました。

ドローンはプロペラが回りだすとおよそ8メートルの高さまで垂直に離陸し、30秒から40秒ほど浮上しました。

今回使われた機体は、幅が5メートル、全長が3.2メートルあり、バッテリーの電力に加えて、両翼の下に取りつけられた小型のガスタービンで発電した電気も使って飛行します。

ベンチャー企業によりますと、ガスタービンも動力とすることで一般的な「空飛ぶクルマ」よりも飛行時間や距離、それに積載量を増やすことができるということです。

今後、機体を大型化し、2030年には6人乗りの「空飛ぶクルマ」の実用化を目指すということです。

ベンチャー企業の御法川学代表取締役は「いろいろな課題はあるが、バッテリーの減りが少ないことなどが確認できた。人や物を運べる機体を大分県から開発したい」と話していました。

県先端技術挑戦課の加来隆幸課長は「新しい産業を県内に取り込むとともに、関連産業が県内企業に参画することを力強く後押ししていきたい」と話していました。