イタリアの学生が大分に伝わるキリスト教文化などを研修で学ぶ

イタリアから来日した学生が、大分に伝わるキリスト教の文化などを学ぶ研修が、26日から大分市の県立先哲史料館で始まりました。

県立先哲史料館は、江戸時代に豊後地方で行われていたキリスト教の禁教制度についての資料1万点余りが、バチカン図書館で見つかったことを受け、おととしまでローマ大学や国文学研究資料館などと共同研究を行ってきました。

今回の研修は、共同研究をきっかけに生まれた交流を今後も続けようと開かれ、イタリアで日本の文化を学ぶ大学生や大学院生あわせて4人が来日しました。

初日の26日、学生たちは、大分県立先哲史料館の研究員から講義を受け、大分は大陸と近く、古くから「アジアの窓口」として外国との交流が盛んに行われていたことや、戦国大名の大友宗麟が宣教師のフランシスコ・ザビエルと出会ったことをきかっけに、キリスト教文化が広がったことなどを学んでいました。

研修は、今月29日まで行われ、27日は臼杵市に残る「キリシタン墓地」などを見学することにしています。

大分県立先哲史料館の手嶋義文館長は「バチカンとの交流が続いていることに感謝したい。イタリアの学生には大分の歴史や文化に触れてもらい、帰国後は大分の魅力を発信してほしい」と話していました。