プラごみを油に戻す 国東でケミカルリサイクル実証実験始まる

家庭から出されるプラスチックごみを分解して油に戻す「ケミカルリサイクル」の実証実験が国東市で7日から始まりました。

家庭ごみを使った「ケミカルリサイクル」は全国初の取り組みだということです。

国東市と石油元売り大手の「ENEOS」は石油を原料とするプラスチックごみを一般の家庭から集めたうえで分解し、再び油に戻す「ケミカルリサイクル」を共同で進めています。

市では、実証実験にあたって、対象地域の住民に食品トレイやレジ袋などのプラスチックごみを分別してもらっていて、7日は業者が市内を回ってこのごみの回収にあたりました。

実験に協力した区長の男性は「初めてプラスチックごみを分別したら、ふだんのごみの半分くらいの量があって驚いた。再利用につながるならすばらしい取り組みだと思う」と話していました。

回収されたごみは44袋分にのぼり、市の職員などが「ケミカルリサイクル」に適さないごみが誤って混ざっていないか確認していました。

市やENEOSによりますと、家庭から出るプラスチックごみを使った「ケミカルリサイクル」は全国初の取り組みだということです。

実証実験では来月末まであわせて8回家庭ごみを回収し、分解してできた油の実用性などを詳しく分析することにしています。

国東市環境衛生課の鳥羽貴雅副主幹は「二酸化炭素の排出量削減に向けた大きな一歩であり、市民の協力を得ながら進めていきたい」と話していました。