不使用の原材料表示 由布市の菓子会社に農政局が是正を指示

由布市に本社がある菓子の製造や販売を行う会社が使用していない原材料を使用したと表示するなどしていたとして、九州農政局は食品表示法に基づく是正を指示しました。
対象商品の一部は由布市などのふるさと納税の返礼品としても使われていました。

九州農政局から是正指示を受けたのは、由布市湯布院町に本社がある「鞠智」です。

農政局によりますと、この会社では少なくともおととし4月から去年6月までの間に、製造、販売した菓子など50の商品について、不適切な表示をしていたということです。

具体的には、「わらびもち」の一部で実際は使われていないのに、原材料に「わらび粉」と表示されていたほか、原料の原産地名に「国産」と表示されていたレモンシャーベットでも、実際は外国産のレモンが使われていたなどのケースがあったということです。

九州農政局が去年6月から12月にかけて会社に立ち入り検査を行った際に不適切な表示がわかったことから、6日、会社に対し、食品表示法に基づき表示を是正するとともに再発防止策の実施などを指示しました。

商品の一部は、由布市と工場がある福岡県小郡市のふるさと納税の返礼品として使われていて、このうち由布市では、先月以降に送った分についてはキャンセルの対応も検討するとしています。

「鞠智」の菊池武久代表取締役はNHKの取材に対し、「食品表示法に対する認識が不足していました。2度とこのようなことがないよう管理体制を徹底していきます」と話しています。