車いす利用者がホテル滞在時に大地震発生との想定で避難訓練

車いすの利用者がホテルに滞在しているときに大地震が発生した想定で、安全に避難させるための手順などを確認する訓練が別府市で行われました。

この訓練は、災害時に要配慮者の避難をサポートする活動を行う団体が行ったもので、車いすを利用している地元の障害者団体のメンバーやホテルの従業員などおよそ15人が参加しました。

そして車いすを利用している人がホテル滞在中に大地震が起きたという想定で、訓練が行われました。

はじめに、部屋から通路に出て階段や非常口に向かう際の手順を確認しました。

その際、手足のしびれから指に力が入らない人は、非常口の丸いドアノブを回すことができず1人では非常口から外に出られないことなどがわかりました。

また、エレベーターが使えず階段を使って避難する訓練では、車輪がついたいす形の器具を使っていました。

車いすを持ち上げるには、複数の人の力が必要ですが、この器具に乗せ替えることで、1人でも要配慮者を階段から安全に降ろすことができるということです。

訓練を行った団体の副代表で、自身も車いすを利用している後藤秀和さんは、「能登半島地震でも障害者の避難は大きな課題となっている。災害時は避難先としてホテルに行くことが考えられるので、今後も訓練を積み重ねて十分に備えたい」と話していました。

訓練を主催した団体では、今後、別のホテルでも同様の訓練を実施することにしています。