日田杉の初競り 関係者は高値での取り引き期待

日田杉で知られる木材の産地、日田市で丸太の初競りが行われました。
木材価格は下がってはいるものの、いわゆる「ウッドショック」による高値が続いており、関係者からはことしも高値での取り引きを期待する声が聞かれました。

日田市には丸太の競りを行う原木市場が7つあり、このうち日田中央木材市場では、トップを切って9日、ことしの初競りが行われました。

初競りには九州各地の製材業者など100人余りが参加し、県内や福岡県などの山から切り出された日田杉やひのきの丸太、およそ4万本が並べられた市場の中を見て回りました。

そして、木の色や年輪の詰まり具合などを確認したうえで、希望する金額を紙に書いて競り人に渡し、最も高い金額をつけた業者が競り落としていました。

県によりますと、県内の木材市場で取り扱われた原木の平均価格は、去年11月末の時点で1立方メートルあたり1万3808円でした。

価格は2年連続して下がってはいるものの、世界的な木材価格の高騰「ウッドショック」の影響による高値が続いているということです。

日田中央木材市場の諌本憲司社長は「不安材料はあるが、脱炭素社会の実現に向けて、木材が建築物やバイオマス発電などに使われ需要が増えることを期待している」と話していました。