国交省 中九州横断道は災害リスクの少ない「山側ルート」採用

大分市と熊本市を結ぶ中九州横断道路のうち、県内で未開通となっている区間について、国土交通省は災害のリスクが少なく医療へのアクセス改善も期待される「山側ルート」と呼ばれる案を採用しました。
今後、事業化に向けた本格的な準備を進めていくことになります。

中九州横断道路は、大分市から熊本市までを結ぶ全長およそ120キロの自動車専用道路で、県内では竹田インターチェンジから犬飼インターチェンジの間のおよそ25キロが開通しています。

犬飼インターチェンジから大分市内までのおよそ18キロの区間については、国土交通省九州地方整備局が、現在の一般道を活用して費用を抑える案と、最短距離で平野部を通す「平地ルート」、それに大野川沿いの市街地や浸水想定区域をなるべく避けて山間部を通す「山側ルート」の3つの案を示し、自治体や住民などからの意見を集めてきました。

そして今月、これらの意見を踏まえたうえで委員会で審議した結果、「山側ルート」が、災害による被害のリスクが少なく、市内の病院へのアクセスもよくなるとして、ほかの2つの案よりも妥当だと判断したということです。

今後はこの「山側ルート」を念頭に事業化に向けた準備が進められることになります。

佐藤知事は「早期事業化に向けた大きな前進で、うれしいかぎりだ。引き続き、全線の完成に向けて、国に強く要望していきたい」としています。