新幹線ルート 日豊と久大 費用対効果の差ほとんどなし

大分県が実現を目指している東九州新幹線について、県は、JRの日豊本線と久大本線のそれぞれに沿ったルートについて調査を進めた結果、費用対効果の差はほとんどなかったと明らかにしました。

これは佐藤知事が21日開かれた定例の記者会見で明らかにしました。

調査では、博多から大分までの区間を日豊本線と久大本線それぞれに沿ったルートにした場合の費用対効果をさまざまな項目で比較検討を行いました。

このうち事業費の推計では、日豊本線は8195億円、久大本線は8339億円となり、久大本線のほうが新たに整備される区間の4分の3がトンネルとなる想定だったことから費用がやや高くなりました。

一方、所要時間を見ると、いずれも最速で日豊本線が47分、久大本線が46分と、ほぼ同じでした。

これらを踏まえた費用対効果の試算ではいずれのルートも一定の効果が見込まれ、優劣を判断できる差はほとんどなかったということです。

佐藤知事は「どちらも同じくらい恩恵があるとわかってよかった。事業化の前提となる整備計画路線への格上げに向けて引き続き国に働きかけていきたい」と話していました。

県では調査結果や自治体の費用負担などについて説明する説明会を年明けの1月から県内各地で開き、県民の理解を深めたいとしています。