イスラム教徒の土葬墓地開設 日出町議会が教徒団体と意見交換

イスラム教徒の団体が日出町に計画している土葬の墓地の開設に、隣接する杵築市の住民が反対していることを受けて、20日団体側と日出町議会による意見交換が行われました。
このなかでは団体と住民の相互理解を深めることが重要ではないかという意見が出されました。

別府市のイスラム教徒の団体は、日出町の町有地に土葬の墓地を開設する計画を進めていて、申請を受けた町は、手続きに問題はないとして予定地の価格を鑑定するための予算を編成しています。

しかし、隣接する杵築市の住民から水質汚染や農業への風評被害を懸念する声が上がり、日出町議会は先月住民の理解が十分に得られるまでは予算を執行しないよう要請していました。

こうしたなか、20日、町議会と団体による意見交換が行われました。

議員から「墓地をつくっても水は安全であるとわかる調査を実施してほしい」という意見が出されたのに対し、団体側は「調査には多額の費用が必要となるので現実的には難しい。WHO=世界保健機関の土葬の基準を満たしているので十分安全だと判断している」などと主張しました。

また、議員からは団体と住民の相互理解を深めることが重要だとして、何らかの交流活動を行ってみてはどうかという意見も出されていました。

意見交換のあと、別府ムスリム教会のカーン・ムハンマド・タヒル・アッバース代表は「イスラム文化を理解してもらうためのイベントを開催したい」と話していました。