高校生らが過去の災害現場を訪ね、ふるさとの災害リスクを学ぶ

過去に起きた自然災害の現場を高校生が訪れ、ふるさとの災害リスクについて学ぶ催しが、豊後高田市で開かれました。

この催しは、大分大学と豊後高田市が開いたもので、11日は、高田高校の生徒と大分大学の学生が参加しました。

一行は、最初に市内を流れる長岩屋川を訪れました。

この川では昭和16年の台風で川が増水して橋が流され、下校中の児童と引率の教員の合わせて3人が亡くなりました。

現場では、当時の様子を知る94歳の男性が、数秒の違いで自分は助かったことや、当時は大雨の怖さへの認識が大人も十分ではなかったなどと説明しました。

このあと一行は真玉海岸を訪れ、明治26年の台風による高潮で住宅や農地などに大きな被害が出たことや、被害を防ぐため堤防の整備など備えが大切であることを、県や気象台の担当者から学んでいました。

参加した高校生は「石碑や写真を通して、今では考えられない災害があったのを知りショックでした。家族も災害は大丈夫という雰囲気なので、防災について話してみたい」と話していました。

催しを開いた大分大学の鶴成悦久教授は「過去の災害を学ぶことで、今後の減災社会作りに生かしてほしい」と話していました。