竹田市の「落門の滝」が国の登録記念物に
江戸時代、現在の竹田市の断崖につくられた人工の滝「落門の滝」が名勝地として国の登録記念物に登録されることになりました。
「落門の滝」はJR豊後竹田駅の裏手にある高さおよそ40メートルの断崖から流れ落ちる人工の滝です。
江戸時代にこの地を治めた岡藩の藩主、中川久清が農業用水路として整備し、崖下に広がっていた水田を潤していました。
滝の名前は「豊後の三賢」の1人で、江戸時代の儒学者、廣瀬淡窓が初めて竹田に滞在した若いころを懐かしんで詠んだ漢詩に由来するとされています。
水田は大正時代以降、駅や道路、それに宅地として開発され、現在は残されていませんが、国の文化審議会はかつての城下町の姿を伝えるのに欠かせない存在だとして、今月20日「名勝地関係」の国の登録記念物として登録するよう文部科学大臣に答申しました。
竹田市教育委員会まちづくり文化財課は「落門の滝は城下町・竹田の重要な景観の1つとして昔から市民が大事にしてきたものなので今後も大切に残していきたい」と話しています。
今回、国の文化審議会は豊後高田市の田染地区にある名勝地、「朝日岩屋」と「夕日岩屋」も国の登録記念物に登録するよう答申していて、登録後の県内の登録記念物はあわせて11件になります。