大分舞鶴高校出身の常廣投手 ドラフト1位で広島が交渉権

プロ野球のドラフト会議が行われ、大分舞鶴高校出身で青山学院大の常廣羽也斗投手は、2球団による抽せんの結果、広島が交渉権を獲得しました。

プロ野球のドラフト会議は26日夕方、東京のホテルで行われ、12球団の監督などが出席しました。

大分舞鶴高校出身で青山学院大の常廣投手は、楽天と広島から1位指名を受けました。

そして抽せんの結果、広島が交渉権を獲得しました。

常廣投手は身長1メートル80センチ、体重73キロと細身ながら、しなやかな腕の振りから繰り出すキレのあるストレートとフォークボールが持ち味です。

甲子園出場の経験はありませんが、大学進学後、2年生からリーグ戦にベンチ入りし、ことし春のリーグ戦では3勝負けなし、防御率1.44の成績を残し、チームを17年ぶり13回目の優勝に導きました。

また、大学野球の日本一を決める全日本大学選手権でも17大会ぶり5回目の優勝に大きく貢献し、最高殊勲選手賞に選ばれました。

交渉権を獲得した広島の新井監督は、「くじをひくときは緊張しました。何年かあとにはチームの核になる選手だと思います。同郷の森下投手もいるので、安心して広島に来てください」と常廣投手に呼びかけていました。

プロ野球のドラフト会議で広島から1位指名された青山学院大の常廣羽也斗投手が新井貴浩監督から早速、指名のあいさつを受け、「1番良い評価をしてもらったので、その評価に応えられるようなピッチングを1年目からできるように頑張りたい」と意気込みを語りました。

常廣投手は、最速155キロのストレートとフォークボールを武器とする右ピッチャーで、ドラフト会議では、広島と楽天の2球団が1位指名で競合し、広島が交渉権を獲得しました。

午後7時すぎには新井監督が早速、都内の大学のキャンパスを訪れ、指名のあいさつを行いました。

この中では、新井監督から直筆の「感謝」と書かれたドラフト会議のIDカードが手渡されました。

常廣投手は新井監督の印象について「とてもすてきな方だなと思いました」と笑顔で答えました。

そのうえで、「1位指名の公言を1番早い段階でして、1番良い評価をしてもらったので、その評価に応えられるようなピッチングを1年目からできるように頑張りたい」と意気込んでいました。

新井監督は「何年後かにはチームの核に、その先には、日本代表として活躍できる素材を持った投手だと思う。楽しみにしている」と期待を寄せていました。

常廣投手の交渉権を広島が獲得したことについて、高校時代の恩師は「侍ジャパンのユニフォームを着る姿を楽しみにしている」と今後の活躍に期待を寄せていました。

花田修さんは、大分舞鶴高校で監督を務めていた時に3年間、常廣投手の指導にあたりました。

花田さんは、大分市内の自宅でドラフト会議の中継を見守りました。

花田さんは当時の常廣投手について、「寡黙なタイプだったが、練習については決して手を抜かなかった。入学した当時からしなやかな腕の振りでコントロールがよかった。大学でも持ち味の反骨心で飛躍すれば、プロのチャンスがあると感じていた」と話していました。

そして、1巡目で常廣投手の名前が呼ばれると、「1巡目の最初で名前が出た6人のうちの1人に選ばれて感無量です。しびれました」と話していました。

高校によりますと、大分舞鶴高校出身の選手がプロ野球選手になるのは初めてだということです。

自身も大分舞鶴高校で投手だったという花田さんは、「OBの1人としてもとてもうれしいです。来年春のセンバツを目指して九州大会に挑む今の選手たちにとっても、モチベーションを高めてくれると思います」と話していました。

そのうえで「反骨心を持って頑張って、多くの人から応援される選手になってほしい。そして、いつか日本を代表する選手になって、侍ジャパンのユニフォームを着る姿を楽しみにしています」とプロでの活躍を期待していました。

このほか26日のドラフト会議では、藤蔭高校の松石信八投手が千葉ロッテから育成ドラフト2位で、大分Bーリングスの川上理偉選手が中日から育成ドラフト4位でそれぞれ指名されました。