観光需要回復の中でもタクシー運転手不足が続く 別府市

観光需要が回復の動きを見せる中、大分県別府市では観光地などを回る重要な交通手段の1つ、タクシーの運転手が足りない状況が続いています。
別府市では運転手になることを前提に移住を支援する制度を始め、運転手の確保に向け取り組みを進めています。

別府市のタクシー会社では、コロナ禍でタクシーの需要が減ると同時に高齢者を中心に運転手の退職が相次いだということです。

その後、別府市でも観光客の回復が見られる中、会社でも運転手の確保を進めていますが、コロナ禍前に比べ2割ほど少なく、車はあるものの配車が遅れる状況が続いているということです。

こうした状況を打開しようと、別府市は県外のいわゆる「就職氷河期」世代を対象に、運転手になることを前提に最大で400万円の支援金を支給して移住を支援する制度をことし7月から始めました。

市によりますと、関東や関西などから問い合わせはあるものの、まだ移住に至ったケースはないということです。

別府市企画戦略部の佐藤浩司参事は「タクシーがなくて観光地に行けないのではなんのために別府に来たのかということになる。この支援策を推し進めるなど対応を行っていきたい」と話しています。