高齢者への避難呼びかけは孫が効果的 子どもたちが声かけ学ぶ

災害の際、避難をためらう高齢者には孫からの呼びかけが効果的だとして、子どもたちが祖父母への声かけについて学ぶ講座が日田市で開かれました。

この講座は令和2年の記録的豪雨をきっかけに山間部にある津江小中学校が始めたもので、小学5年生から中学3年生までのおよそ30人が参加しました。

そして台風の接近に伴って5段階の警戒レベルが徐々に高くなっていくという想定で、子どもたちが祖父母役の住民に対しどの段階でどんな呼びかけを行うかを学びました。

被災者の支援活動を行っている日田市のNPO法人「リエラ」によりますと、避難指示などが出されても高齢者ほど避難を拒む傾向があるとされ、避難を促すには身近な人からの声かけが効果的だということです。

子どもたちは「道路が崩れてから避難するとおじいちゃんが死んじゃうかもしれない。生きててほしいので避難してほしい、お願いします」などと心を込めて呼びかけていました。

このあと、NPO法人の松永鎌矢代表が「警戒レベルや危険性を説明してもなかなか避難してくれないので、気にかけていることや心配していることを伝えると、『孫のために』と思ってもらえる」とアドバイスしていました。

参加した中学3年生の男子生徒は「今度、台風が来たら同居している祖父母に自分から避難を呼びかけたい」と話していました。