病院が学童保育設置 背景に子育て中の看護師確保の難しさ
「大分三愛メディカルセンター」が学童保育の取り組みを進める背景には、子育てをする看護師の人材確保の難しさがあります。
県内の病院では新型コロナなどへの対応で慢性的な人手不足が続く中、2021年度の看護師の離職率が10.8%に上り、県看護協会によりますと、特に、産休や育休で職場を離れた20代や30代の女性看護師の復帰が進んでいないということです。
また、病院によりますと、保育園などを利用することで復職できたとしても、子どもが小学校に進学すると学童保育で預かってもらえる時間が保育園より短くなり、仕事と子育ての両立が難しくなる、いわゆる「小1の壁」が課題になっているということです。
今回、学童保育を利用した看護師の上野未希さんはその「小1の壁」を心配する1人です。
上野さんは今回、小学6年生と幼稚園の年長、それに年中の3人の子どもを預けました。
ふだんは園児2人の保育時間を延長し、定時の午後5時半に退勤したあと、お迎えの時間に間に合うよう急いで帰ることが多いと言います。
ただ、2人が小学校にあがって学童保育を利用するようになると現在よりも早く迎えに行く必要があるということです。
それだけに上野さんは今回の取り組みについて、「職場の近くに学童保育があるとすぐに迎えに行けるのでありがたいです」と話していました。
また、夕食を提供する取り組みについては、「帰宅してからごはんを作ると時間が遅くなり、子どもたちが寝てしまうこともあるので、とても助かりますし、自分の気持ちにも余裕ができて子どもに優しく接することができそうです」と話していました。