大分市の病院 学童保育設置へ 実際に子どもを預かり課題検証

看護師の人手不足の解消につなげようと、大分市の病院が職員のための学童保育を設けることになり、30日まで実際に子どもを預かって課題の検証が行われました。

大分市の「大分三愛メディカルセンター」では小学生の子どもを育てる看護師が離職するケースが多いことから、仕事と子育ての両立を支援するため来年度から職員の子どもを預かる学童保育を設ける方針です。

本格的な導入に向けて課題を検証するため、30日までの6日間、試験的に子どもを預かる取り組みが行われ、期間中、13世帯が利用しました。

保育場所には、職員が休憩や食事をするラウンジの一部が利用され、預けられた小学生や幼稚園児などは学校の宿題をしたり、元気に追いかけっこをしたりして過ごしていました。

今回の検証ではタクシー会社と提携して小学校や幼稚園などから病院まで送迎する取り組みが行われたほか、近くの飲食店で注文した夕食が無償で提供されました。

病院では今回の検証結果を踏まえて子どもを預かる場所やスタッフの人数などを検討し、来年4月から正式に設置する予定です。

小学3年生の長女を預けた看護師は「職場からすぐ迎えに行けるのでとても便利で、安心感もありました。取り組みに期待しています」と話していました。

「大分三愛メディカルセンター」で広報を担当する秦圭治さんは「どうすれば安心して子どもを預けてもらえるかさらに検証を進め、環境を整えたい」と話していました。