地滑りで孤立の住民に県が全国で初めてドローンで救援物資輸送

先月末の大雨で由布市で発生した地滑りの影響で、大分県は一時孤立した住民に対し全国で初めてドローンを使って救援物資を届けたことを明らかにしました。

先月30日、由布市では大雨の影響で大規模な地滑りが発生して住宅1棟が倒壊したほか、隣の家に住む夫婦が一時孤立状態となりました。

大分県によりますと、発生直後は防災ヘリコプターを飛ばせなかったことから、食料や水、それに救助隊と連絡を取り合う衛星電話などの救援物資を届けるためにドローンを使ったということです。

県によりますと、災害発生直後にドローンを使って救援物資を輸送した事例は全国でも初めてだということで、物資を配送する拠点から孤立した住宅まで、徒歩だとおよそ2時間かかるところが3分で輸送できたということです。

使われたドローンは県内の企業が開発したもので、操作したのも県内の別の企業でした。

ドローンをめぐっては、今月の大雨で発生した土砂崩れや河川の氾濫の被害状況の調査でも活用されたということです。

県新産業振興室は「県内の関係機関や企業の協力のおかげで災害時のドローン活用という新たな選択肢を得ることができた。引き続き物資輸送訓練などに取り組んでいきたい」とコメントしています。