JR駅の無人化廃止を求めた裁判 視覚障害者の原告が意見陳述

県内の身体障害者がJR九州を相手に、県内のJRの駅の無人化廃止を求めている裁判で、新たに原告に加わった視覚障害の女性が法廷で意見陳述を行い、「私たち視覚障害者を完全に無視しています」などと訴えました。

この裁判は、体に障害がある人たちが駅が無人化されることで安全に利用できないとして、JR九州に対し駅の無人化廃止などを求めているものです。

大分市の釘宮好美さんがことし2月、視覚障害者として初めて原告団に加わり、初めてとなる裁判が、6日、大分地方裁判所で開かれました。

盲導犬とともに証言台に向かった釘宮さんは、去年12月、津久見駅構内の線路上で視覚障害者が特急列車にはねられて死亡した事故について触れた上で、「私たちが駅のホームを歩くときや電車に乗り降りするときは足の裏に全神経を集中させています。毎回、命がけです。そうした中で音声案内まで聞くことはできません。JR九州は私たち視覚障害者を完全に無視しています」などと意見を述べました。

また、原告団の弁護士が、JR九州が今月から大分市内の4つの駅を終日無人化したことについて、「訴訟の継続中に駅無人化の範囲を拡大するのは訴訟の存在自体を無視するというほかありません」と訴えました。