山岳遭難防止に向け関係機関の対策会議 4年ぶりに開く 大分

本格的な夏山シーズンを前に、登山中の遭難事故を防ごうと関係機関が対策などを話し合う会議が4年ぶりに大分市で開かれました。

この会議は警察や自治体などで作る協議会が毎年この時期に開いていますが、新型コロナの影響でこの3年は開催を見送っており、今回、4年ぶりに開かれました。

県庁で開かれた会議には警察や行政機関などからおよそ40人が参加し、はじめに協議会の会長を務める吉田一生副知事が「3密を避けた趣味として、登山人気がますます高まっている。多くの人に大分県の風光明美な山々を楽しんでもらうためにこれまで以上に山の安全確保に努めていきたい」とあいさつしました。

このあと会議は非公開で進められ、関係者によりますと、去年遭難が多発したエリアの山岳パトロールや登山道の整備を重点的に行うこと、それに登山届の提出の徹底を呼びかけるといった今年度の取り組みを確認したということです。

警察によりますと、去年県内で起きた山岳遭難は51件と前の年より11件多かったほか、亡くなった人は6人と前の年の2倍に上ったということです。

大分県警察本部地域課の大渡稔次席は「登山届を提出すると万が一のときの捜索活動に大変役立つ。登山の際は無理のない計画を立てたうえで、不都合が生じた際には中止する勇気を持って楽しんでほしい」と話していました。