20年前の殺人事件裁判 被告の精神上の問題などで打ち切り
20年前、大分県佐伯市で高齢の夫婦を殺害したとして60代の被告が殺人などの罪に問われたものの審理が停止していた裁判は、被告の精神上の問題で続けるのは困難なうえ、回復の見込みがないなどとして打ち切られることになりました。
60代の被告は平成15年、佐伯市の住宅で親戚にあたる当時70代の男性と60代の女性の夫婦2人を包丁で刺して殺害したとして殺人などの罪に問われ、よくとしに初公判が開かれましたが、精神上の問題で審理が停止していました。
この被告について検察は、今月17日に裁判を続けるのは困難なうえ回復の見込みがないなどとして大分地方裁判所に取りやめの申し立てを行い、23日付けで認められました。
殺人事件の裁判が19年にわたって停止され、打ち切られるのは異例です。
大分地方検察庁は「責任能力や訴訟能力もあると当時は判断して起訴した。その判断に誤りはなかったと考えている」とコメントしています。