強制わいせつ容疑などの元保育士に懲役3年6か月の実刑判決
こども園で幼い女の子の体を触った罪などに問われた元保育士の被告に対し、大分地方裁判所は「保育の制度や現場に対する安心感を強く損なうものとして厳しい非難に値する」などとして懲役3年6か月の実刑判決を言い渡しました。
元保育士の被告は2019年2月から去年6月にかけて、勤めていた県内のこども園で複数の幼い女の子の下着姿をカメラで撮影したり、体を触ったりしたとして強制わいせつなどの罪に問われました。
これまでの裁判で被告は起訴された内容を認め、検察が懲役4年6か月を求刑したのに対し、弁護側は深く反省しているなどとして執行猶予のついた判決を求めていました。
また、被害者が特定されないよう被告の名前を匿名にしたまま審理が進められました。
20日の判決で、大分地方裁判所の初谷湧紀裁判官は、「卑劣で身勝手な犯行で児童を性的に搾取することに対する抵抗感がみじんも感じられない」と指摘しました。
その上で「保育士の職責を果たすどころかその立場を悪用したものであり、常習性は明らかで、保育の制度や現場に対する安心感を強く損なうものとして厳しい非難に値する」などとして、懲役3年6か月の実刑判決を言い渡しました。