災害時の“要配慮者”避難 手順を確認する訓練 別府のホテル

災害時に避難所などに移動するのが難しい高齢者や障害者といった支援の必要な人が安全に避難できるよう、地域の人たちなどが手順を確認する訓練が別府市のホテルで行われました。

訓練は、高齢者や障害者など災害時の要配慮者を支援している団体などが行ったもので、ホテルの従業員や地域の住民などおよそ70人が参加しました。

初めに、障害者の自立支援を行っている団体の代表が、障害者は避難所に向かうことが難しく、自宅にとどまる人が多いなど災害時の状況について説明しました。

このあと、高齢者や妊婦、車いす、それに視覚障害者の状況を疑似体験する時間が設けられ、このうち、視覚障害の体験では、視界を遮る専用のゴーグルをつけた参加者が、白じょうと補助の役の人の案内を頼りに会場を歩き回りました。

また、視覚に障害がある人が、進行方向の先に何があるかなど声かけを行いながら案内してほしいなどと話していました。

参加したホテルの従業員は「これまで災害で避難を案内したことはなかったので、想像以上に難しいと思いました」と話していました。

訓練を主催した「おおいた・いとでんわプロジェクト」の谷川真奈美代表は「実際に高齢者や障害者の状況を訓練を通して、体験してもらうことで、避難時の問題点や自分が手助けできることに気づいてもらうとともに、支援が必要な人がいることを知ってもらいたい」と話していました。