大分市出身の狂言師 深田博治さん地元で公演

人間国宝の狂言師、野村万作さんの弟子で、大分市出身の深田博治さんの公演が15日、市内で行われ、狂言の中で最も難しいとされる演目を披露して、ふるさとの観客を魅了しました。

この狂言の会は、大分市の平和市民公園能楽堂で行われ、およそ600人の観客で満席となる中、はじめに、人間国宝の野村万作さんと息子の萬斎さんらが「靱猿」という演目を披露しました。

続いて、万作さんの弟子で、大分市出身の深田博治さんが「釣狐」という演目を上演しました。

「釣狐」は、きつねを捕まえようとする猟師と、人間に化けて止めさせようとするきつねの攻防を描いた物語で、狂言の中で最も難しい演目とされています。

深田さんが演じるきつねは、わなに仕掛けられた好物の油揚げを見つけると、うめき声を挙げたり、恨めしそうに振り返ったりして観客の笑いを誘います。

一度は誘惑に負けて捕まったきつねですが、わなを振りほどいて逃れると、会場から大きな拍手が送られていました。

北九州市から訪れた60代の女性は「きつねらしいしぐさがすばらしく、感動した」と話していました。

深田さんは「客席の後押しがあり、演じきることができた。今回を新たなスタートにして、次の芸の高みを目指していきたい」と話していました。