「佐渡島の金山」世界遺産への対応で商業採掘行わない表明書

世界文化遺産への登録を目指す「佐渡島の金山」を巡り、ユネスコの諮問機関が勧告で求めた追加情報に対応するため、鉱業権の所有者から商業採掘を行わないことを約束する内容の表明書が提出されたことがわかりました。
県によりますと、これで勧告で求められた3つの追加情報への対応が終わったということで、今月21日から始まる世界遺産委員会での判断が注目されます。

「佐渡島の金山」を巡っては先月、ユネスコの諮問機関が4段階の評価で上から2番目となる「情報照会」の勧告をまとめ、鉱業権の所有者が商業採掘を再開しないという明確な約束を示すことなど、3つの追加情報を求めています。
県によりますとこの追加情報を受け、鉱業権の所有者である鉱山の管理会社「ゴールデン佐渡」から商業採掘を行わないことを約束する内容の表明書が提出されたということです。
勧告の追加情報ではこのほかに、江戸期よりあとの証拠が大部分を占める佐渡市内の一部の地区を除くことや、「佐渡島の金山」を構成する一部の鉱山の保護地域を沖合いに拡張することが求められていて、国や地元はすでにこうした内容を満たせるように対応することを決めています。
今回の表明書の提出で県は勧告で求められた追加情報への対応が終わったとしていて、「世界遺産委員会で登録されるように国や佐渡市と連携していく」とコメントしています。
「佐渡島の金山」の世界文化遺産への登録を審議する世界遺産委員会は、今月21日からインドで行われ、その判断が注目されます。