手話などで注文できるカフェオープン 新潟 長岡

聴覚障害の影響でことばが話せず、注文に苦労することもある人たちが気軽に訪れてくつろげる場所を作ろうと、注文を手話や、メニュー表を指さして行う仕組みのカフェが長岡市にオープンしました。

このカフェは聴覚に障害があり、耳が聞こえない倉又司さんが運営していて、店舗は、運営に協力するコーヒーの専門会社の長岡支店の中にあります。
倉又さんは聴覚障害の影響でことばが話せない人たちが注文する際、苦労しないように手話などで注文できる店を作りたいと考え、このカフェをオープンさせました。
この店では、ふだんは倉又さんが1人で接客していて、注文は手話や、メニュー表を指さして行う仕組みです。
このためメニュー表も工夫されていて、視覚的にわかりやすいように写真が多く使われています。
オープン初日の15日は午前10時の開店とともにさっそく多くの客が訪れ、手話で注文したり、客どうしがお互いの状況を伝え合ったりしていました。
店を訪れた聴覚障害のある男性は「手話で注文することができてとてもうれしいです。また来たいと思います」と手話で伝えていました。
また倉又さんは、障害がある人もない人も一緒にくつろげる場所を目指したいと考えています。
店の入り口にはスタッフは耳が聞こえないことを伝える看板が立てられていて、倉又さんは、店の趣旨や仕組みを理解してもらった上で、多くの健常者にも訪れてほしいとしています。
店を訪れた近くに住む女性は「違和感なく注文できたし、居心地がよいです。これからも通いたいと思います」と話していました。
倉又さんは「オープンまではとても心配でしたが、耳の聞こえる人と聞こえない人がコミュニケーションできる場所を作れてうれしいです。聴覚障害者として社会で生きるのは厳しいことがたくさんありますが、この店が自分も何かしたいと思うきっかけになってもらえればうれしいです」と手話で伝えていました。