柏崎刈羽原発 原子炉に核燃料を入れる作業 近く完了の見通し

東京電力が柏崎刈羽原子力発電所で進めている、7号機の原子炉に核燃料を入れる作業について、原発の稲垣武之所長はこのままのペースであれば近く、作業が完了するという見通しを明らかにしました。

東京電力は再稼働に向けた検査の一環として、燃料プールに保管されている核燃料のうち、872体を7号機の原子炉に入れる作業を今月15日から進めていて、25日午前7時までに全体の9割ほどにあたる792体を移し終えています。
今月17日には、原子炉の停止に使う制御棒を動かす装置の一部でブレーカーが落ちる不具合があり、およそ16時間にわたり作業が中断されるトラブルがありましたが、東京電力によりますと、作業の進捗(しんちょく)などに大幅な遅れはなかったということです。
この作業について柏崎刈羽原発の稲垣所長は25日の定例の記者会見で「順調という言い方が正しいかわからないが、不具合などがあればきちんと立ち止まり、問題がないことを確認しながら作業を進めている実感がある」と述べました。
そのうえで「このままのペースでいけば、そんなに時間はかからず作業が完了するだろうと思うが、油断せずに最後の燃料1本まできちんと作業を進めたい」と話していました。
東京電力は今後、原子炉に核燃料が入った状態で、非常時に原子炉を緊急停止させる設備や冷却設備などの性能を検査する方針で、稲垣所長は「これまでの検査では確認してない部分になるので、万全に準備を整えたうえで一つ一つ着実に進めたい」と述べました。