拉致被害者家族 米国連大使と面会 帰国実現に協力求める

北朝鮮による拉致被害者の家族は、アメリカのトーマスグリーンフィールド国連大使と面会したあと記者団の取材に応じ、「親の世代の家族が存命のうちに全拉致被害者の一括帰国が実現するなら、わが国が北朝鮮にかけている独自制裁を解除することに反対しない」とする家族会の活動方針への理解を求めたことを明らかにしました。

面会のあと、横田めぐみさんの弟で拉致被害者の家族会代表の横田拓也さんは「私たちの活動方針を大使にお伝えし、『アメリカ側にも、国連にもこの方針を理解してほしい』と伝えました。大使には以前からこの問題を解決しようとする信念の強さというものを感じていましたが、実際に会うことでそのことを改めて確認することができました。北朝鮮にとってはこうした面会もプレッシャーになっていると思います。この人権問題・人道問題の解決のためにキム・ジョンウン総書記には勇気ある英断をしてほしいです」などと話しました。
また、母親の横田早紀江さんは「母親的な気持ちで捉えてくださっていると感じました。被害者が帰ってくること、そして会えること、それだけが私たちの願いですと伝えました」などと話していました。
さらに田口八重子さんの長男の飯塚耕一郎さんは「真剣に私たちの話を聴いて、私たちの気持ちに共感してくれたのが印象的でした。拉致問題の国際的なシンポジウムも含めて今後も連携していきたい」などと話していました。