JR新潟駅前 歩道寄り車線 歩行者用の空間に転換を検討

JR新潟駅に新しいバスターミナルが開業するなど駅周辺の再開発が進むなか、新潟市が、駅前にある東大通のもっとも歩道寄りの車線を、歩行者用の空間に転換する方向で本格的な検討を進めていることが関係者への取材で分かりました。

新潟市はおととしから、新潟駅の万代口に通じる東大通のもっとも歩道寄りの車線で、車の通行を規制し、テラス席を作ったりイベントを開いたりする社会実験を行っていて、市によりますと車線が減っても交通への影響はないことを確認したほか、周辺の企業からにぎわいが増したとして継続を望む意見があったということです。
こうしたなか市が東大通の片側4車線のうち、もっとも歩道寄りの車線を歩行者用の空間に転換し、片側3車線とする方向で本格的な検討を進めていることが関係者への取材で分かりました。
車線を減らすのは、市が管理する万代口から東大通交差点までのおよそ200メートルで、市は、具体的な案を今年度中にもまとめることにしています。
JR新潟駅周辺では先月、新しいバスターミナルが開業したほか、万代口にはイベントなどを行うことができる広場が整備される予定で、市としては歩行者中心の空間を増やすことで新たなにぎわいを生み出す狙いがあるとみられます。

都市の中心部で歩行者用の空間を広げる動きは全国で相次いでいます。
このうち仙台市は、おととし仙台駅前にある大通りで、道路の一部にイベントスペースを設ける社会実験を行っていて、現在も駅前のにぎわい作りに向けた検討が続いています。
また大阪市はメインストリートの「御堂筋」で、おととし、歩道を広げてベンチやキッチンカーを置く社会実験を行ったほか、1キロあまりの区間で側道を歩道化する工事が進められています。
そして兵庫県姫路市は、2011年から4年かけて姫路駅の北側で車道の幅を狭めて歩道を拡張したほか、駅前の通りをバスやタクシー専用にしたうえで一般車にはう回路を設けて車線を減らし、駅前広場の面積をおよそ5倍に増やしました。