曽我ひとみさん 佐渡市の拉致問題担当職員として勤務始める

佐渡市で北朝鮮に拉致されその後、帰国を果たした曽我ひとみさんが、今月1日から佐渡市役所で拉致問題を担当する職員として勤務を始めました。
市内外での講演などが主な業務で曽我さんは「今まで以上に関係機関と連携を強くして活動していきたい」とコメントしています。

曽我ひとみさんは1978年8月、佐渡市の自宅近くの店で買い物をした帰りに母親のミヨシさんとともに北朝鮮に拉致され、その後、帰国を果たしましたが、92歳になったミヨシさんの行方はいまもわかっていません。
曽我さんは拉致問題の解決を訴える署名活動などを続けていますが、佐渡市によりますと、被害者の早期帰国のために活動の機会を増やしたいという曽我さんの意向で、今月1日から会計年度任用職員として勤務を始めたということです。
曽我さんは市の拉致被害者対策係で勤務していて、全国各地での講演のほか修学旅行で佐渡市を訪れる子どもたちを対象にした講演などを担当するということです。
曽我さんは「今もなお帰国を果たせていない拉致被害者と家族を一刻も早く会わせてあげたい。母ミヨシは92歳で高齢になっていること、家族会の親世代の高齢化など一刻の猶予もない気持ちが強くなり、今まで以上に関係機関と連携を強くして活動していきたい」とコメントしています。