トキが水浴び繰り返し生殖羽と呼ばれる灰色の羽に変化 佐渡

佐渡市で14日、4月中旬並みの陽気となる中、国の特別天然記念物のトキが水浴びを繰り返して「生殖羽」と呼ばれる灰色の羽に変化していく様子が観察されました。

この時期のトキは繁殖に向けた求愛期に入っていて暖かい日になると水浴びを繰り返しながら首周辺の皮膚から剥がれ落ちる黒い物質を羽にこすりつけ、頭から背中にかけての羽が「生殖羽」と呼ばれる灰色の羽に変化します。
14日佐渡市は最高気温が16.6度と4月中旬並みの陽気となるなか、市内の水田にできた水たまりに5羽のトキが次々に入り、20分ほどかけて水浴びを繰り返しながら、首を羽にこすりつけ羽の色が少しずつ濃くなっていく様子が観察されました。
環境省佐渡自然保護官事務所の篠崎さえか首席自然保護官は「今の時期はトキの繁殖に向けた準備が観察されています。羽が灰色になることで繁殖期に外敵から自分を守る保護色になっていたり、ほかの個体に自分が繁殖可能なことを示していると考えられています」と話していました。
トキは今後も水浴びを繰り返して、来月ごろには、ほとんどの個体で羽の色が灰色に変化して、巣作りも始まるということです。