新潟県警の元警部に懲役7年求刑 性的暴行などの罪

性的暴行などの罪に問われている新潟県警察本部の元警部の裁判が開かれ、検察は「犯行は立場を利用して被害者の性的尊厳を傷つけたものであり、極めて悪質だ」などとして懲役7年を求刑しました。

新潟県警察本部組織犯罪対策課の次長だった梅川稔被告(56)は去年10月、新潟市内を走行中のタクシーのなかで20代の女性警察官がアルコールの影響で意思表示が困難な状態にあることを利用してわいせつな行為をしたあと、別のタクシーのなかでもわいせつな行為をし、さらに女性の自宅でも性的暴行などをしたうえ、その様子を撮影した罪に問われています。
6日、新潟地方裁判所で開かれた裁判で、検察は「タクシーの中で被害者が泣きながら『この辺りで帰して』などと言っていたにもかかわらず被告は犯行をやめなかった。立場を利用して被害者の性的尊厳を傷つけたものであり、犯行態様が執ようかつ卑劣で極めて悪質だ」などと述べて懲役7年を求刑しました。
また、被害者の思いについて代理人が代読し、「今でも事件のことを思い出して不眠症や吐き気、頭痛に苦しんでいます。何で自分がこんな思いをしないといけないのかと思い、毎日涙が止まりません」などと述べました。
一方、弁護側は「被告は被害者に対し肉体的にも精神的にも筆舌に尽くしがたい苦痛を与えたことを後悔していて、実刑も覚悟している」などと述べたうえで、適切な量刑とするよう訴えました。
また、被告は「被害者に深い傷を負わせてしまい申し訳ない」などと述べました。
判決は来月14日に言い渡される予定です。