蓮池薫さん 高校生に講演“拉致を許さないという強い姿勢を”

22年前に北朝鮮から帰国を果たした蓮池薫さんが南魚沼市で高校生たちに講演を行い、若い世代も拉致を許さないという強い姿勢を見せてほしいと訴えました。

蓮池薫さんは1978年に妻の祐木子さんとともに柏崎市の海岸から北朝鮮に拉致され、22年前の2002年に帰国を果たしました。
蓮池さんは31日、南魚沼市で講演会を行い、六日町高校の生徒などおよそ460人が参加しました。
講演のなかで蓮池さんは北朝鮮での生活について振り返り、思想教育を受けたことや結婚したこと、ほかの工作員に日本語を教えるようになったことなどを説明しました。
また拉致問題については、「今起きている問題だとわかってほしい。親世代で存命しているのは2人でもう時間がない。若い皆さんにも解決しないままでは許さないという強い姿勢を見せてほしい」と訴えました。
続いて生徒が「拉致問題について人に伝えるときに気をつけることは何か」と質問したの対し、「拉致問題の原因は北朝鮮のトップであり、北朝鮮の国民みんなが悪いとは思わないで」と答えていました。
講演に参加した高校2年の女子生徒は「拉致されたあとに暴力を受けるのではなく勉強させられるということに驚いた。ただ家族を帰してほしいという被害者の方の思いを周りにも伝えていきたい」と話していました。