上越 新潟労災病院の閉院方針 住民対象に説明会

上越市にある新潟労災病院を閉院し、その機能を周辺の病院に移す方針が決まったことを受けて住民を対象にした説明会が開かれ、県や地元自治体の担当者は、質の高い医療を維持するために欠かせないとして理解を求めました。

上越市の新潟労災病院では医師や病床数の減少が続き、県や病院関係者などは今月開いた会議で、手術や入院などの機能を周辺の病院に移した上で、再来年度に閉院する方針を決めました。
これを受けて20日地域の住民を対象にした説明会が開かれ、出席した県や地元自治体の担当者は、医師や医療スタッフなどを集約することにつながり質の高い医療を維持するために欠かせないとして理解を求めました。
参加した住民からは「閉院までの期間が短く機能の移管は間に合うのか」とか「いま病院で働いている人材に上越地域に留まってもらう取り組みが必要だ」といった意見が出されていました。
県福祉保健部の和田雅樹参事は「ある程度、理解は得られたと思うが移管先の病院へのアクセスなど課題も明らかになった。住民の健康を守っていくため議論を重ねていきたい」と話していました。
上越地域では中核病院の高度医療機能が不十分だという指摘もあり、県などは今後、地域の拠点病院を中心とする医療再編についても議論することにしています。