韓国の駐日大使 曽我ひとみさんと面会 佐渡で拉致現場を視察

韓国のユン・ドンミン(尹徳敏)駐日大使が30日、佐渡市を訪れ、北朝鮮に拉致され、その後、帰国した曽我ひとみさんと面会しました。
曽我さんによりますと、韓国の駐日大使と面会するのは初めてだということです。

曽我ひとみさんは45年前の1978年8月、佐渡市の自宅近くで母親のミヨシさんとともに北朝鮮に拉致され、曽我さんは2002年に帰国しましたが、12月で92歳になるミヨシさんの行方は今も分かっていません。
ユン大使は30日、佐渡市を訪れ、曽我さん親子が拉致された現場付近を視察したあと、佐渡市役所で曽我さんと面会しました。
この中で曽我さんは「拉致問題の解決に向けてこれまでも活動してきたが光が見えない。お話しできることを大変ありがたく思います」とあいさつしました。
また、ユン大使は「拉致問題に関して何かできることはないかと思っている。現場を見てきたが、ああいう静かなところで起きるとは想像もできない」と述べました。
曽我さんによりますと、韓国の駐日大使と面会したのはこれが初めてで、面会のあとユン大使は「北朝鮮による拉致は韓国にもあり、日本だけの問題ではないので、支援するだけでなく両国が力を合わせて積極的に協力すべきだと思っています。家族も被害者も高齢化していて一日も早く解決することが必要です」と述べました。
曽我さんは「長い時間が過ぎていることと母の話をさせていただき、協力をお願いしました。両国でいろんな知恵を出し合いながら、一日でも早く解決できればいちばんよいと思います」と話していました。