「クマ出没特別警報」来年1月末まで延長

各地でクマの出没が相次ぐ中、県内ではこうした状況が来月以降も続く懸念があるとして、県は、発表している「クマ出没特別警報」を来年1月いっぱいまで延長することを決めました。

これは29日に開かれた県の鳥獣被害対策緊急本部会議で決まりました。
会議では、今年度の県内のクマによる人身被害が29日までに9件10人にのぼり、このうち5件は民家の敷地内で発生していることが報告されました。
また、猛暑となった平成22年度は、12月以降も30件以上のクマの出没が確認されたことや20人以上が被害を受けた令和元年度と2年度には12月以降も人身被害が発生したことなどが説明されました。
さらに専門家からは暖冬が予想されるため、積雪がもともと少ない人里や市街地でクマがえさを取りやすい状況が継続し、1月にも市街地での出没や人身被害のおそれがあるとの指摘がありました。
こうした状況を受け、県は29日、今月末までとしている「クマ出没特別警報」を来年1月いっぱいまで延長することを決め、命を守る行動を引き続き取るよう呼びかけています。
県鳥獣被害対策支援センターの渡部浩所長は、「朝、出会い頭に襲われてしまうということが特別警報発表以降も起きています。出没が確認されている地域のかたには自宅から出るときは十分注意していただくなど県民の皆さんには身を守る行動をお願いしたい」と話していました。