トキの「洋洋」死ぬ 日本初の人工繁殖に成功 新潟 佐渡

平成11年に中国から贈られ日本で初めて人工繁殖に成功したメスのトキ、「洋洋(やんやん)」が23日佐渡市の佐渡トキ保護センターで死んでいるのが見つかりました。

メスのトキの洋洋はオスのトキの友友とともに平成11年に中国から日本に贈られ、日本で初めて人工繁殖に成功し、国内のトキの野生復帰に大きな役割を果たしました。
環境省によりますと、洋洋は平成8年にふ化し、ことしで27歳と高齢になっていたということです。
洋洋は、佐渡市にある佐渡トキ保護センターで飼育されことし6月ごろから脚を引きずる様子などが見られ、今月に入り立ち上がれない状態になっていたということです。
そして、23日午前、佐渡市の佐渡トキ保護センターにあるケージの中で死んでいるのが確認されました。
自力で餌がとれなくなり衰弱したことが死んだ原因だと推定されるということです。

トキの「洋洋」に24年間、獣医師として関わってきた金子良則獣医師は「初めて出会った時、このメスならなんとか繁殖がうまく行くのではないかと思いました。卵を順調にうんでひなを育てるのがとても上手で、私が面倒を見ていたこの春までは元気でした。その後、私は定年で職場を離れましたが最後まで見守ってあげたかったです」と話していました。