佐渡に絶滅危惧種のナベヅルが飛来 2年ぶり確認

絶滅危惧種の渡り鳥ナベヅル2羽が佐渡市の国仲平野に飛来しているのが確認されました。

ナベヅルは中国東北部やシベリアで繁殖するツルの仲間で、環境省のレッドリストで絶滅の危険が増大している種に分類されています。
生息数は推定で1万5000羽ほどで、このうち、およそ1万羽が鹿児島県の出水平野で越冬を行うことが知られています。
日本野鳥の会佐渡支部によりますと、今月7日、佐渡でナベヅル2羽が飛来しているのが確認されたということで、16日は刈り取られた水田の中やあぜなどでエサの穀物や昆虫、草の根などを食べたり、羽繕いや体を休めたりする姿が見られました。
2羽はいずれも体長が1メートルほどで、首周辺の白い模様がはっきりとしていることから成鳥とみられていますが、オスかメスかはわかっていません。
佐渡でナベヅルの飛来が確認されたのは2年ぶりで、前回は8羽が越冬を行ったということです。
「日本野鳥の会佐渡支部」の土屋正起支部長は「ナベヅルは鳥インフルエンザの影響もあり、日本国内での越冬地の分散化が進められています。佐渡も越冬数が今後増加すれば分散地の1つとして貢献できるので近づいたりせず暖かく見守ってください」と話していました。