食物アレルギー 小中学校教員が緊急時の対応学ぶ研修会 上越

上越市の小学校で、食物アレルギーがある児童が給食を食べてショックを起こし、緊急搬送された問題を受けて、15日、小中学校の教員が緊急時の対応を学ぶ研修会が開かれました。

ことし9月、上越市内の小学校で、乳製品などの食物アレルギーがある児童が、冷凍クリームコーンが使われたスープを飲んだ後、ショックを起こして病院に緊急搬送され、一時入院しました。
この事故を受けて、上越市は15日、市内の小中学校の教員向けに研修会を実施しました。
この中で、講師を務めたアレルギーの専門医は、今回の事故では、学校が食品に含まれる成分の確認を徹底しておらず、症状が出た後もすぐに対応できなかったと指摘したうえで、重い症状が疑われる場合には治療剤をすぐに打ち、ためらわず救急車を呼んでほしいと訴えました。
続いて治療剤「エピペン」の打ち方について説明が行われ、参加者らは練習用の器具を使って注射を方法を確認していました。
参加した小学校の男性教員は「いざ児童に症状が出たときに少しでも動揺せず適切な行動を取りたいと思い参加しました。死亡事例などを知り、身につまされる思いでした」と話していました。
講師を務めた田中泰樹医師は「今回、一歩間違えば亡くなるようなことが起きてしまったので、気を引き締めなくてはいけません」と話していました。
上越市は、来年1月までに事故の検証や再発防止策をまとめた報告書を作成することにしています。