新潟市の長期療養滞在施設 オープン1年 285家族が利用

病気で長期療養を続ける子どもと家族のための民間の滞在施設が、新潟市にオープンして今月で1年になります。
この間、285の家族が施設を利用したということですが、マネージャーは「施設を1人でも多くの人に知ってもらい、利用してもらえれば」と話しています。

病気で自宅を離れ長期療養を続ける子どもと家族のための滞在施設、「ドナルド・マクドナルド・ハウス にいがた」は新潟大学病院の敷地内に建設され、去年10月にオープンしました。
全国で難病や重病に苦しむ子どもは14万人いるともされ、この施設は、親が遠く離れた子どもの入院先で一緒に寝泊まりしたり、近くのホテルに泊まったりする負担を軽減するために作られました。
この1年間で285の家族が利用し、ことし6月から8月までの部屋の稼働状況はおよそ7割だということです。
今月、施設にはこの1年を振り返る写真などが飾られ、なかには退院した子どもたちの笑顔の写真もあります。
また利用した家族の声を紹介するコーナーも設けられ、佐渡市から通院しているという家族からは、宿泊代などがかさむこともあり「助かりました」というメッセージが掲示されていました。
施設は、自宅のようにくつろいでもらおうと、子どもと家族が滞在できるベッドルームが10部屋あり、共用のリビングやキッチンも設けられています。
施設の運営は寄付とボランティアによって支えられていて、先月時点で224人がボランティアに登録し、利用者の受け入れや清掃などを担当しているということです。
オープン当初からボランティアをしている女性は「利用する家族の方が、気持ちよくやすらいで使ってもらえるといいなと思って掃除などをしています」と話していました。
施設のマネージャーを務める稲川欣也さんは「ボランティアのみなさんの活動と寄付で、1年無事に活動でき感謝しています。お子さんのことを心配するお父さん、お母さんの気持ちが少しでもリフレッシュし、お子さんと笑顔で接して少しでも状況がよくなればと願っています」と話していました。