新潟県産コシヒカリの1等米比率2% 知事「稲作経営に影響」

この夏の高温と水不足の影響で今月20日時点の県産のコシヒカリの1等米の比率が、わずか2%にまで落ち込んでいることが県の調査で分かりました。
県議会で答弁した花角知事は「稲作経営に影響が生じると認識している」と述べ危機感を示しました。

これは28日、県議会の代表質問で、「未来にいがた」の上杉知之議員からの質問に対し、花角知事が明らかにしました。
それによりますと、県が検査機関に聞き取ったところ、今月20日時点で、わずか2%にまで落ち込んでいるということです。
去年、令和4年産のコシヒカリの1等米比率が9月末時点で、81%余りとなっていたのと比べても大幅に落ち込んでいます。
また、わせ品種の「ゆきん子舞」については58%、「こしいぶき」については15%で、いずれも例年と比べて大幅に低下しているということです。
花角知事は、「大幅な1等級比率の低下により、収入が減少し稲作経営に大きな影響が生じるものと認識している」と述べ危機感を示したうえで、今後の検査状況などを踏まえ、稲作経営の継続に必要な支援を検討する考えを明らかにしました。
また、異常気象が続く中、わせからおくてまで暑さに強く味の良い品種をそろえる必要があるとしたうえで、県が今年度開発を始めた暑さに強い「コシヒカリBL」については「令和9年を目標に高温耐性を付与したコシヒカリBLの候補系統を育成していく。試験などを通じてさらなる特性の把握や選抜を進め、できる限り早期に県内の農業者が高温耐性を持つコシヒカリBLを生産できるようにしたい」と述べました。