豪雨で一部区間不通のJR米坂線「復旧も廃線も決めていない」

去年8月の豪雨で一部の区間が不通になっているJR米坂線について、JR東日本新潟支社の白山支社長は26日の記者会見で、「現時点では復旧する、廃線するいずれも決めていない」と述べ、復旧に向けた課題も踏まえて検討していく考えを示しました。

JR米坂線は、去年8月の豪雨で橋が崩落するなどして村上市の坂町駅と山形県長井市の今泉駅の間で、1年以上たった現在も不通となっていて、バスによる代行運転が行われています。
JR東日本新潟支社は26日記者会見を開き、今月8日に山形県小国町で行われた復旧に関する検討会議について説明しました。
この中で、復旧するか廃線するかという前提を置かずに議論を始めたとしたうえで、沿線の自治体に対して復旧のための工事費や利用客が大きく減っていること、雪深い地域を走るための維持管理費などの課題を示したということです。
このうち利用客の減少については、1990年からの30年間に、沿線人口の減少率を大きく上回り7割以上になるとして、復旧したとしても将来にわたって安定的に運営できるかどうかが大きな課題だと説明したということです。
JR東日本新潟支社白山弘子支社長は「現時点では復旧する、廃線するいずれも決めていません。これから検討を進めていく中で、復旧費の負担と安定的な運営のための方策という2つの課題をしっかりと検討していきたい」と話していました。